前回は「精緻化」について取り上げました。今回は実は既にやっているであろう「検索練習」という勉強方法を紹介して、日々の取り組みが実は意味がある、ということを知ってもらいたいと思います。
一連の記事は、『認知心理学者が教える最適の学習法』という書籍に基づいています。
教科書やノートを読み返したりするだけでは効果が低いので要注意。
普段、お子様はどのような勉強スタイルをしているでしょうか?教科書を読む、ノートを見返す、などの方法は、実はとても「心地よい」のですが効果は低いので要注意です。なぜなら、同じものを何度も見返すうち、見覚えがあって前よりもわかった気になってしまいがちだからです。
「検索練習」とは、学んだことを記憶から引き出してそれを考えること。
日々の生活の中でも取り組んでいそうですよね?例えば小テスト。習ったことをもう一度記憶から引き出して問題に取り組みます。ところが、小テストで点数が悪いとなんだかできていないことを指摘されるようでいい気持がしない、という子も多いはず。しかし、そのあとにきちんと正解や解説のフィードバックがあれば、実は教科書やノートを眺めるだけの勉強よりも定着率が高いのです。演習問題に取り組む、なども小テストと近い検索練習の仕方ですね。
検索練習の例1:「他の人に教えること」で学ぶ
最高の学習法は、他の人に教えることです。解説を読んで理解したつもりになっていたけど、類題に取り組んでみると全然できなかった、という経験は皆さんお持ちではないでしょうか?他の人に教えることで、「わかったつもり」の内容を定着させたり、実は誤解していた部分などをよりはっきり捉えることができます。
他の人に教えるためには、あらゆる知識を総動員して、頭の中で情報を検索し、まとめ、それを他人に言葉で伝える必要があります。
こちらのラーニングピラミッドからもわかるように、単に授業を受けるだけであったり、単に読書するだけでは学習効果は低いものです。ピラミッドの一番下にあるように、他人へ教えることが、実は自分が一番勉強になっているのです。
iQuestでは、manaboを活用して「他の人に教えること」を日常的に行っています。教える相手が身近な人でも構わないのですが、いつでも好きな時に相手に時間をとってもらえるわけにはいかないでしょう。そこで、manaboを一工夫して活用しています。
自分が間違えた問題やできなかった問題について、解説を読んで一通り理解した後、本当にその内容が定着するよう、manaboでPT(先生)を相手に解説をするのです。もし自分の理解に誤りがあればそこでPTが直してくれます。効果の高い学習法を日常的に取り入れることで、短い時間で効率よく成果を上げることができます。
検索練習の例2:コンセプトマップ
コンセプトマップをを作ることもおすすめです。
重要な単元などでは取り入れてみるとよいでしょう。小学校の単元などでも、これだけ広がるものです。
「わかった気になる」気持ちいい勉強法が必ずしも定着につながるわけではない、ということ。
多かれ少なかれ検索練習の手法はふれているものです。しんどいな、小テストへこむな、だけでなく、実はとっても役立つ勉強法なんだ、と知っているだけで自信が出ますね!
iQuestでは塾代もコスパを重視していますが、生徒が勉強だらけで好きなことや部活ができない、「がり勉」になってしまうことはいいと思っていません。コスパのいい勉強スタイルも取り入れて、人生を楽しみながら、勉強でも成果をあげられる生徒を育てます。
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